再帰型ニューラルネットワーク(RNN)とは?

再帰型ニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network、RNN)は、時系列データや系列データを扱うために設計されたニューラルネットワークの一種です。RNNは、データの順序や時間的な依存関係を捉える能力を持ち、自然言語処理(NLP)、音声認識、時系列予測などのタスクに適用されています。

RNNは、隠れ状態(hidden state)という内部メモリを持ち、過去の情報を保持して、現在の入力に対する出力に影響を与えることができます。この隠れ状態は、時間ステップごとに更新され、過去の情報を含むことで、系列データの構造やパターンを学習します。

RNNの主な特徴は以下のとおりです。

系列データの扱い

RNNは、可変長の系列データを扱うことができ、入力データや出力データの長さが異なるタスクにも対応できます。

時間的な依存関係の捉え方

RNNは、隠れ状態を通じて過去の情報を保持し、現在の入力と組み合わせることで、データの時間的な依存関係を学習することができます。

ただし、RNNには長期依存性の問題があり、長い系列データに対しては、過去の情報を効果的に保持し、伝播するのが難しいという課題があります。この問題に対処するために、ゲート付きのRNN(例: LSTM、GRU)が提案され、長期依存性の問題を緩和し、より長い系列データの扱いが可能になりました。